ドリームバスター

宮部みゆき 著
徳間書店 刊

『わたしのことを責めるように指さす、顔のない人びと』

「それがおまえの悪夢の原点だ。彼女はおまえにそれを見せた。
だからおまえは彼女を嫌うんだ。メソメソ泣いて、グズグズしてる彼女が
厭わしいんだ。おまえがそうしたいと思いつつ、我慢してきたことを
手放しでやってる彼女が妬ましいんだよ」

「---メソメソぐずぐずしていたら、俺は今まで生きてこられなかった」
「おまえの都合だ。だから彼女はおまえにバカにされる謂れはない」

昔むかし、あるいは遠い未来。
地球とはまったく別の位相に存在する惑星"テーラ"では、意識を肉体から切り離し、
自在に保管、移動する極秘実験"プロジェクト・ナイトメア"が行なわれていた。
究極的には人類の不死を目指すこの計画は、
実験機の5代目"ビッグ・オールド・ワン"の完成により、ついに成功したかに思われた。しかしある日、
"ビッグ・オールド・ワン"は大規模な暴走事故を起こし、
"テーラ"全域に異常気象と天変地異をもたらす。
人体実験に供されていた凶悪な死刑囚50人は、
意識だけの存在となって時空の抜け穴を通り、別の世界に逃げ出していった。
そう、現代の地球に住む我々人類の、夢の中へと…。
ドリームバスター(D.B)とは、我々地球人たちの夢の中に潜り、
懸賞金をかけられた凶悪犯たちを狩る、賞金稼ぎたちのことをいう。
"大災厄"により孤児となった少年シェンは、マエストロと出会い、
ドリームバスターとして育てあげられる。現在16歳。
彼の母親は、彼らのターゲットである凶悪犯のうちの一人なのであった…。






『あなたの悪い夢、退治します!』

…などというキャッチを見ると斬ったはったのアクションものかと思われちゃいますよね;た、たしかに…「退治」は退治なんだろうけど〜何かチガウぞ、と。

主人公のシェンと保護者(笑)のマエストロは賞金稼ぎです。決して善意だけの「正義の味方」ではないのですよん。「悪夢」を退治するっていうよりは「夢の中」に逃げた凶悪犯を捕まえてるのであります!あんまり軽いノリに見せないでほし〜なぁ。

押さえておく所はやはり主人公のシェンでしょう♪発育不良の16歳。一応「荒くれ者」ですから、ロングソード背負っちゃったりして〜いかにもゲームくさい出で立ちですよねv きっと「すばやさ」がものすごく高い。回避率も高い。そして黒魔法(笑)
マエストロは防御と回復担当ですじゃ。

2巻まででシェンと仲良しのリップが気になります。思わせぶりなカルという少年も…伏線なのでしょうか。リップ以上に美少年で、なおかつシェンと絡んでくれたらうれしーですね(笑)
特にリップには活躍期待!シェンの成長には君が必要なのじゃよ〜〜><(妄想)